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2020/9/3

SPECIAL INTERVIEW vol.2 – 9.kyuu

9.kyuu

パーソナライズソープブランド

東京

2か月ごとに設定されるテーマのもと、ストーリーが感じられるモノ・コト・ヒトをキュレーションする「EQUALAND SHIBUYA」。このたび、EQUALANDがキュレーションしたブランドに関わる「ヒト」にフォーカスしたスペシャルインタビューを公開。

第2回目は、好きな色、香り、カタチを簡単に、肌にも優しい美容成分を配合した自分だけの、自分らしい石鹸づくりを提案しているパーソナライズソープブランド「9.kyuu」さんのストーリーを紹介します。

自分の肌と感性に合う石鹸を選ぶことは、ささやかで個人的な贅沢です。香り、成分、生産工程、そして思想。ひとつの石鹸の奥に広がる豊穣な物語に思いを馳せれば、単純な消費では得られない喜びが見つかるでしょう。

そして、さらに視野を広げると気づくのが、その石鹸を使用した「先」のこと。排水口から流れていった泡は、張り巡らされた地下の管を通り、やがて海へたどり着きます。ひとりの選択は小さいけれど、膨大な数のそれが積み重なれば、地球環境に大きな影響が及びます。

自分の肌の延長のように、海や空や大地を大切にすることができたら?それは例え話のようでありながら、切実な現実と言えるでしょう。私たちは地球という大きな体の上に宿を借りて暮らす生き物なのだから。

そんな壮大な想像を、小さな実践に移してみませんか。「9.kyuu」は、あなたに入り口をそっと示してくれます。

「考え方や習慣、生活を提案するブランドとして立ち上げたのが「9.kyuu」なんです。プロダクトのメインは石鹸。石鹸って毎日使う身近なものですよね。でも、自分が使っている石鹸が自分や環境にどのような影響を与えるか、詳しく知っている人は多くないと思います。9.kyuuの石鹸には、イギリスで生産されている環境負荷のかからない天然の成分だけを使っているんです。また、つくりだすという文化を楽しみながら知って欲しいから、自分で石鹸をつくることのできるキットも販売しています。環境への配慮だけではなく、人間が長い歴史の中で紡いできたつくるという文化を体感して、楽しみながら、考えながら、生活していくということを提案しているんです。」

楽しくなければ続かないし、美しくなければ欲しくない。9.kyuuはそんな私たちのわがままに、独自の哲学と美意識で応えてくれます。「9.kyuu」というネーミングについて尋ねると、こう答えてくれました。

「「久」という言葉には、永遠、永久という意味があります。文化、環境、そして人が共存しながら続いていったらいいな、という願いが込められているんですよ。そして、続けるためには、心地よさ、楽しさ、愛おしさ、そんな感情の動きが欠かせないんですよね。心や感性に訴えかけるということを大切にしています。」

中でも特にアイコニックな製品はネコの石鹸で、そのネコの石鹸を自宅でつくることができる手作りキットも販売されています。ネコの型、コスモスオーガニック認定原料を使用したソープベース、独自の製法で生み出されたアロマがセットになっていて、自分の好きな配色、香りで自由に簡単にネコの石鹸をつくることができます。

「一般的な石鹸とはちがって、私たちのソープベースは、レンジで温めるとすぐに溶けるんですよ。それを型にいれて、自分の好きな色や匂いを選んで、自由につくることができます。体験を提供している、ということなんです。既製品ではなく、楽しみそのものをプレゼントするというか。家族や友人といっしょに何かをつくるのってすごく楽しいじゃないですか。石鹸は実用的だし、場所をとらない。最後は消えてなくなってしまうからこそいいんですよね。子どもが粘土にハマっていたときは、家に粘土のオブジェがあふれてしまって(笑)。「9.kyuu」は、私たちが生活のなかで実感していることや、環境に対する思想、そして大切にしている世界観がぴったりと重なってできあがったものなんです。」

サステナブルという言葉を時々耳にするようになったけれど、便利さ、心地よさ、そして使いたくなる美しさや哲学を併せ持つ「9.kyuu」は、他に類のない特別なブランドです。それは、たとえば、パッケージをひらいて最初に目にする言葉が象徴しています。

「荷物が届いて開けた時、一番最初に見えるところに「箱から出していただいて、ありがとうございます。」って書いているんですよ。ECで販売するからこそ、ちゃんと人と人との関わりだっていうことを伝えたくって。ただ物を売るのではなく、作り方を動画で紹介したり、コラムを書いたり。機械的な作業でやりたくないし、常に正直でいたいんですよね。嘘は直観的にわかってしまうから。」

イコーランドの店頭には、自作できるネコのキットのほか、星座をモチーフにしたコズミックキューブというシリーズや、せっけんの素材などが販売される。最後に聞いたのは、このブランドを通して伝えたいこと。

「幸せの定義も価値観も人それぞれ違うからこそ、つくる過程を通して、自分のことや社会のことがもっと理解できるんじゃないかな、とも思います。ただのハンドメイドのブランドっていうだけでは、私たちは納得できないんですよね。作ることを通して、文化や社会の一部を誰もが担っているっていうことに気づいてもらえたら、すごく嬉しいなって。」

9.kyuu
東京
9.kyuuの9という数字は「久」=永遠や宇宙を表しており、永続可能な文化をつくる、ものをつくる暮らしの楽しさを共に創っていくということを目指し、SDGsの指標では、石鹸づくりで9つの取り組みをしている。アイテムは、パーソナライズソープに着目し、 好きな色、香り、カタチを簡単に、肌にも優しい美容成分を配合した自分だけの、自分らしい石鹸づくりを提案しているパーソナライズソープブランド。
@9.kyuu