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2020/7/8

目と肌がよろこぶ理想の染めを考える

ボタニカル・ダイ

いま、衣服のほとんどが化学染料で染められています。

安価で色が安定しているため大量生産に向いている染料。
化学染料が世界の隅々までファッション文化を盛り上げることに貢献してきたことは間違いありません。

しかし一方で、化学染料は世界中で水の大量消費や汚染を引き起こしています。

衣服の染料は、次の一手を見つけなければならない。
そう考えていた時に出会ったのが、「ボタニカル・ダイ」という染色技術です。

特殊な糊で、植物のすべての成分を繊維に付着させる。
日本で生まれたこのボタニカル・ダイは、古くからある草木染めをベースにした現代技術です。

さまざまな果実や花、茎や根、樹皮などによる染色を追求した結果、今では1,000色以上が出せるそうです。
長い年月をかけ、水質から検証し、それに合わせた微調整を繰り返し実現したもので、日本の水でしか染色できません。

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ボタニカル・ダイで染めた服をつくって、ファッションの未来を垣間見たい。「まずはTシャツにしよう」そう思いました。

Tシャツは、アウターでもあり、肌着でもあります。
そのため、見た目が美しいだけでなく、肌に優しい生地でないといけません。
だからこそオーガニックコットンの綿糸が喜ばれるのですが、染料も同様に考えたかったのです。

色素だけでなく多くの栄養分もふくむ植物成分が染料になるボタニカル・ダイであれば、きっと肌もよろこぶはずです。

黄色はバナナ、ピンクはビーツ、白はジンジャー、ネイビーはログウッド。

染め上がったTシャツを見て、その深く豊かな発色に驚きました。
袖を通すと、まるで植物そのものに身を包まれているような特別な感覚になります。

さらに、ビーツとジンジャーの2つのTシャツは、日本初のコールドプレスジュース専門店であるSUNSHINE JUICEとのコラボレーションで染めることにしました。
ジュースを絞ったあとの食材を、そのまま染料に使っています。

SUNSHINE JUICEのジュースは、添加物はもちろん余計な水分も一切加えていません。
原料はすべて、日本各地の生産者から取り寄せた無農薬のもの。
製造過程で素材に熱を加えないため、熱に弱い栄養素も生きています。

捨てられるはずだった、品質の高い食材。
これほどEQUALANDに似合う染料はありません。
このTシャツづくりを通して、日本の食生活観を変えようと願うSUNSHINE JUICEは、EQUALANDの「賛同パートナー」となってくれました。
SUNSHINE JUICEのコラボカラーはどんどん増えていくのでお楽しみに。

そしてボタニカル・ダイという技術は、綿だけでなくほとんど全ての生地が染められます。
EQUALANDでは、今後様々な素材のアイテムを、ボタニカル・ダイで展開予定です。

食や自然環境とゆるやかにつながる衣服。
ぜひ、植物に身を包んで、風を受けて歩いてみてください。

ビーツで染色する様子。染色前と染色後の水の色にご注目ください。植物の成分が繊維に吸着することで、染色後の水にはほとんど成分が残らず、水質汚染を防ぎます。※簡易的に工程を撮影しており、実際には時間をかけて機械で染色します。