2020/7/7
まだこの世にない美しいTシャツをつくろう
アップサイクル #1
アップサイクル #1
インドの農園で作られたオーガニックコットン。糸長のある「超長綿」と呼ばれる高級綿花からできた糸で、世界的なラグジュアリーブランドが使い残したのだそうです。
この糸が面白いのは、その太さ。
たとえばTシャツを作る場合、一般的には20番手か30番手という太さで糸をつくり、それを編んで生地をつくります。
しかしこの糸は、「50番手」というかなり細い糸でした。
ただでさえ高品質な綿花なのに、50番手という細さに仕上げているため、驚くほどしなやかで上品な光沢に溢れています。
「この美しい糸で、まだこの世にない美しいTシャツをつくりたい」
EQUALANDというブランドは、ここから始まりました。
しかし、50番手の糸で生地をつくると、透けるような薄手のTシャツ生地が出来上がってしまいます。それはそれで面白いけれど、もっと普遍的な衣服をつくりたい。
そこで、50番手の単糸を2本よりあわせることにしました(双糸といいます)。
これで、Tシャツ生地にふさわしい25番手相当の太さになります。
20番手でも30番手でもなく、25番手。
あまり見かけない太さの糸です。
双糸にする利点は、しっかりした糸になることです。
シワになりづらくて、歪みづらくて、破れにくいTシャツ生地になります。
お客さまから、洗濯しても型崩れしないと驚かれたことがありますが、ここに理由があります。
25番手の糸でTシャツをつくるなら、普通は素直に25番手の単糸をつくるものです。
糸を一度つくってから、わざわざコストをかけて双糸にするなんて、聞いたことがありません。丈夫さや耐久性は着る人が使ってみないとわからないので、高い値付けも難しいのです。
価格を抑えられたのは、この糸が余剰在庫だったから。
まさに、誰もつくらない、まだこの世にない、贅沢な仕様です。
Tシャツが好きで、Tシャツにも品質をもとめる人に着て欲しい。
そんな1枚です。