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COBO

植田遊

神奈川

Curated by Kishi Beniko

横浜に住む植田家という家族が身近にいる野生の菌に魅かれ、果物、野菜、家の周辺にある野草などの自然素材を発酵する研究を20年間続けている。その後2011年、COBO株式会社を設立。自然と人のネットワークをつくる発酵媒体「ウエダ家の自然発酵乳酸菌」の製品化によって、誰もが簡単に発酵生活を楽しめるようになり、嗅ぐ、触る、聴く、見る、味わうの五感が磨かれ、菌を媒介に瑞々しい自然界との繋がりをデザインする。

あなたは何をしている方ですか?

・現代の都市型の暮らしや思考の日常で、誰もが菌を媒介(メディア)に、生き物との関係を育み、センスや判断力を磨くための環境(メソッドやツールやメディア等)デザイン。
・誰もが菌を媒介に日常の中に各々の生命環境デザインをできるシステムの研究。

それをはじめたきっかけと理由は何ですか?

バブル崩壊後社会人になり、都市生活の中で食も情報も全て「加工された世界に受け身で生きている」という無力感の中、デザインを通じて誰もが野生の菌と関われる事に衝撃を受け、自身でもあらゆるものを発酵させ、研究を深めて菌と触れる中で、情報に惑わされず、食・自然・環境に対しての判断力や関わる知恵がついた。また現実の状況や仕組みに対して菌という俯瞰した観点から物事が見れるようになった。

あなたが大切にしていることはなんですか?

母が子供の頃から育んでくれた食環境と父が教えてくれたデザイン。「人基準より微生物基準。」これから社会や人と人の関係が豊かになるには、人を取り巻く環境や生き物とのコミュニケーションできる知恵や感覚を磨くことが、これからの幸福につながる鍵だと感じている。「人対自然」ではなく、人も本来あらゆる生き物との関係性の中に存在し、それを繋ぎなおしていくためのプロセスのデザインが今後の課題だ思う。

キュレーター・岸 紅子コメント

微生物と会話しているに違いないウエダ家の人々。そのクリエーションは職人的でありながらサイバー、伝統的でありながら未来的。米からとれた野生の乳酸菌をプラットフォームに生まれる製品は一癖も二癖もオリジナル。

農薬・化学肥料不使用のササニシキと自然栽培玄米麹を原料に、低温で長期発酵したフリーズドライパウダー。 ウエダ家の自然発酵システムによって育まれる自然発酵乳酸菌(乳酸菌、酵母、EPS)の菌叢。 ウエダ家の自然発酵乳酸菌 1g×10包 / ¥1,200+tax
メランコリーにそっと寄り添う 乳酸菌のお茶 レモンバーム煎茶 / ¥1300+tax

COBO

植田遊

1998年より父である植田夏雄とともに大手企業広告、レストラン、映画祭、舞台美術や音響などのデザインを経験し、2003年、初めての著作のデザインを担当、その後、ウエダ家という家族を中心に立ち上げたCOBO株式会社の一員として、菌の研究、講座、プロダクトの開発、菌を介在した様々なプロジェクトや末端のデザインまでを担当する。

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